航空安全情報ネットワーク [ASI-NET] について
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 ASI-NETのよくある質問と答え(FAQ)
【もくじ】 各項目をクリックするとジャンプします
ASI-NETとはなんですか?
参加している事業者や団体は?
誰が運営しているのですか?
どんな情報を集めているのですか?
誰が情報を提供するのですか?
報告者の保護はどうなっているのですか?
これまでにどのくらい情報が集まり、どのように活用されていますか?
情報の共有はどのように行われるのですか?
「ASI-NETカード」はどのように使うのですか?(小型機)

ASI-NETとはなんですか?
  航空安全情報ネットワーク(ASI-NET:Aviation Safety Information Network)は、航空機の運航において体験されたヒヤリ・ハット等の情報を広く集め、「関係者間で共有」および改善提案やハザード情報を「情報発信」することにより、航空の安全に寄与することを目的とした情報ネットワークです。
 
近年、世界の航空事故発生率はほぼ横ばいの状態にありますが、航空輸送量の増大に伴い、事故発生件数の増加が懸念されています。この状態を打破するためには、単に発生した事故やインシデントの原因を究明して対策を講じるだけでは限界があり、事故やインシデントとして表面化しなかった不安全事象(いわゆる、ヒヤリ・ハット)や日常運航で経験した問題点等に関する情報をも有効に活用し、潜在的な事故要因を未然に排除することが必要とされています。
 
ASI-NET発足以前は、これらの情報は航空会社で個別に収集し主に社内で利用されていましたが、自発的な報告情報をより幅広く一元的に収集し共有を図ることを目的としてASI-NETが構築されました。自発的報告制度は、国際民間航空条約(ICAO条約)第13附属書にも謳われ、その必要性は世界的に広く認識されています。
 
ASI-NETには大型機ASI-NETと小型機ASI-NETがあり、それぞれ別のネットワークとして活動しています。大型機ASI-NETは1999年(平成11年)12月に、小型機ASI-NETは2004年(平成16年)4月に運用を開始しました。大型機ASI-NETには本邦航空会社(30席以上の航空機を運航する航空会社)が、また、小型機ASI-NETには航空事業者(いわゆる、ジェネラルアビエーション)および関係団体が参加しています。
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 参加している事業者や団体は?
大型機ASI-NET参画航空会社 計17社
 【JALグループ各社】 JAL, JEX, J-AIR, JAC, JTA, RAC
 【ANAグループ各社】 ANA, AKX(ANAウイングス)
 【独立系会社】 ADO, NCA, SKY, IBEX, FDA, SFJ, 天草エアライン, オリエンタルエアブリッジ, SNJ
 
小型機ASI-NET参画事業者および関係団体
 航空事業者(ヘリ含む)、関係団体(日本操縦士協会、全日本航空事業連合会)など 計44社・組織
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 誰が運営しているのですか?
運営組織は運営委員会、作業部会および事務局で構成されています。
 
運営委員会は、学識経験者、航空関連団体代表や航空会社代表の約10名で構成され、ASI-NETの運営全般に関する決定のほか、作業部会から提案された提言・要望の案を審議・承認します。
運営委員会は通常、年2回開催しています。
 
作業部会は、大型機と小型機でそれぞれ別に活動しています。大型機作業部会は航空会社*の安全担当のパイロットと地上職員の計約10名で構成され、情報の分析や運航安全に関する提言・要望の原案作り等を行なっています。
大型機作業部会は通常、年6回開催しています。
 *:JAL, ANA, ADO, SNJ, IBEX
 
小型機作業部会は、参画会社の安全担当のパイロットと関連団体の代表者の計約15名で構成され、通常年4回活動しています。
 
事務局は、行政機関とは別の第三者機関による運用が望ましい(当時)ということで、ATECに置かれ、データベースの管理、システムの保守・管理を行なっています。また、小型機ASI-NETでは自家用操縦士を主とする個人からの報告窓口として、(公社)日本航空機操縦士協会(JAPA)も事務局として協力いただいています。
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 どんな情報を集めているのですか?
いわゆるヒヤリ・ハット情報と言われるもので、航空機の運航中に経験された不安全と思われる事象についての情報を集めています。行政当局や会社に対して報告する義務のある事故、重大インシデント、その他のインシデントに関する報告は対象外としています。ヒヤリ・ハット情報は、報告する義務のない情報で、あくまでも関係者の自主的な報告ということで、「自発的安全報告」と呼ばれています。
 
また大型機では、報告する義務のある情報の中からも、ヒューマンファクターに関係した情報や他社と共有する価値があると思われる情報も「乗員報告」として集めています。
 

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 誰が情報を提供するのですか?
航空会社もしくは事業者がそれぞれ運営している社内の自発的安全報告制度を通じて情報を集めています。従って、各社の自発的安全報告制度の対象者が情報を提供していることになります。実際には、運航乗務員(パイロットおよび航空機関士)が対象となっています。
 
所属する会社または団体がない個人は、直接事務局(ATEC)へ報告する(asi-net@atec.or.jp)もしくは(公社)日本航空機操縦士協会を通じて報告する他に、次の報告フォームから郵送またはFAXで報告することもできます。
 

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 報告者の保護はどうなっているのですか?
自発的安全報告制度がうまく機能するためには、報告者が報告したことによって不利な扱いを受けないようにすることが最も重要です。従ってASI-NETでは、以下のプロセスにより報告の秘匿化を行い、報告者および会社が特定されないよう情報を慎重に扱い、報告者を保護しています。
 
a. 各航空会社・事業者を通じて提供される情報は、各社で秘匿化を行い、さらに作業部会および事務局でも確認する
b. 個人からの情報は、作業部会および事務局にて秘匿化を行う
c. 航空行政当局はASI-NETデータベースにアクセスする手段を持たない
 
上記c.に関しては航空局通達が出されており、この中でASI-NETが効果的に機能し、所期の目的を達成するためには、ASI-NETへの報告が抑制されることなく自由に行われることが最も重要であるという認識の下に、ASI-NETに報告された情報の取り扱い方針が示されています。
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 これまでにどのくらい情報が集まり、どのように活用されていますか?
【2012年12月までに収集された情報の件数】

 
ASI-NET情報の活用は2つの面から行なわれています。
ひとつは、参画組織間での情報の共有です。1社・1団体だけでは少ない情報量でも、他社の情報にアクセスすることで、何倍もの安全情報が利用できます。これらの情報は、各社・各団体それぞれにおいて活用されています。
もうひとつは、情報の分析により潜在する不安全要素を抽出し、その対策等について関係機関に対して提言や要望もしくは情報提供(ASI-NET Safety Information)をすることです。これらの発行プロセスはこちら
 
以下にこれまでに行った主な提言・要望を示します。
 ■ パイロット・管制官の間におけるタービュランス情報の通報について [2001年]
 ■ 新千歳空港進入時の滑走路誤認防止に関する提言 [2007年]
 ■ 管制交信における齟齬の防止について [2009年]
 ■ 誘導路名称等の空港施設に係るハザード解消についての提言(羽田、成田、関空、那覇)[2010年]
 ■ 成田空港のAIPの記載内容に関する提言 [2013年]
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 情報の共有はどのように行われるのですか?
各作業部会の検討を経て、秘匿化された情報はATEC内に置かれているサーバー内のデータベースに登録されます。
ASI-NETに参加している組織(会社・団体)は、加入時に取得したIDとパスワードを使用してデータベースにアクセスすることができます。データベースに登録されている情報をダウンロードして、各組織内で活用することができます。各組織内での活用の方法は、各組織に任されています。
 
小型機ASI-NETでは、IDとパスワードが供されない個人に対して、データベースの情報を読み易い形に書き換えたFEEDBACKという刊行物を発行しています。FEEDBACKは小型機ASI-NETのホームページで閲覧可能です。
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 「ASI-NETカード」はどのように使うのですか?
小型機ASI-NETでは、ヒヤリハット経験を携帯電話やスマートフォンからQRコードにより報告することができるよう、2011年度に「ASI-NETカード」を作成し、配布しています。
現在では、(公社)日本航空機操縦士協会に協力をいただき、次のしくみで報告が可能となっています。
 

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